「この」勝負、失敗できない

最近は、負けないためにとか、負けられないとか、絶対に失敗できないとか…。

非常にタイトな条件の下で働いたり、戦ったり、小さくない勝負をしたりしなければならない人たちが増えているような気が。

 

今更持ち出すまでもないが、野球のバッターは、打率で成績を語られることがある。その一つの線が「3割」。良い成績の閾値が、打率3割。

これは、10回打席に立ったなら、3回はヒットになる、という割合。逆に言えば、7回はアウトですということだ。2回に1回以下であるにもかかわらず、これが「すごい!」の閾値

 

考えてみよう。世の中には一度も負けない人などいるのかと?プロ野球なら、基本負けたり勝ったり。その中で、ちょっとした勝ちがまさったところが、優勝戦線に残ったり。こう考えると、「うまく負ける」というのが実は大切なことではないかと見えてくる。割り切りもあるんじゃないか。

 

もちろん、絶対に負けられない状況もある。野球つながりで言うと、例えば高校野球

だが考えてみてほしい。春でも夏でもいいけれど、高校野球参加校の中で、「絶対負けないチーム」は、全国でたった1校。優勝したチームしかない。一発勝負の怖さでもあるけれど、だが、人生や仕事の多くは、本当に一発勝負なのか?

 

何度もテストの機会があり、けっこうな準備の時間があったりもする。それを「どう使って来たか」が問われているわけだし、「どう使うか」をゆだねられている。

特にビジネスは、一発勝負と言いながら、実は何度もチャンスがあるのを当人が理解していないだけのことが少なくないのでは。それは「準備」というチャンスかもしれないし、「練習」というチャンスかもしれないけれど。

 

全くテストもなしに、本当に本当に、「一発勝負」の事はどれだけあるのか?

そうではないとしたら、それをどれだけ自分のモノにできるのか?そうするためには、まず認識しておかないと。それを逃せば、当然、その勝負の時と謳われているところだけが「勝負」の時に見えて来て。

たぶん、うまく行っている人の何人かは、そう考えている人、いるんじゃないかなと。