効率と多様性

サクラの季節。

首都圏では咲き乱れるほどのサクラに、人々が群がる。
綺麗ねぇ、にはじまり、これを契機に食事でも、お酒でも、と、要するにきっかけにさえなればなんでもいい人も少なくないのだが。
 
開花予想がされるのは、裏を返せば、「サクラ」のほとんどがソメイヨシノであり、またこれは、すべてが接ぎ木で繁殖しているので、すべての特性は同じ、画一化された一品種(1つのDNA)が大量にある、という事。個性のない花(クローン)が、全国の大半を制覇していると言い換えてもいいかもしれない。
 
その他にも「サクラ」の種類はいろいろある。有名なところでは八重桜、河津桜等々。当然ながら、開花時期も違えば花の形や色味もちがう。
 
画一化されているから予想が立てやすくコントロールしやすい。統制しやすい。効率化しやすい。
 
 
 
そんな事はそう簡単には起きないが、もしこうなったらどうだろう?
ソメイヨシノを好む害虫が大量発生し、日本のソメイヨシノを大量に傷つけた。なのでその多くで、来年の開花は望み薄だ、とか。
一品種でなりたっている「畑」の場合、1つの病害虫で全滅する危険性は多分にある。別に桜に限った話ではない。
Windows向けのウィルスソフトが出回って、などというのも全く同じこと。
だからこその多様性でもあり、多様なモノで彩られていることによって一気にシステムが絶滅しないための重要なポイントでもある。
 
が、それゆえに、複数のシステムが混在すると、効率性は下がることになる。一つの方が効率は高い。
効率を取るのか、万一のリスクをどう考えるのか?リスクの取りかたと考え方、ギリギリまで効率性に寄せれば、結果的に大きなリスクを取っているのと同じことになりかねない。
昨今そういう状況をあちこちで散見する。
 
さて、リスクはうまくとれているのか?対策は功を奏しているのだろうか? :)