サイズ感の時代

年末である。

そうでなくとも、宅配便業者さんは昨今、大変忙しそうだけれど、それにもまして忙しそうに街を駆け回ってくれている。本当に頭が下がる思いだ。

 

なぜそれほどまでに、配達業者が手いっぱいになるのかといえば、宅配でものを頼む人が増えたから。人のみならず、その人が頼む回数、頼む量も間違いなく増えているからだろう。

 

多くの皆さんが使っているであろうAmazon、最初は書籍の販売から始まった。それが今や書籍に限らず、ネットで扱えるものであればなんでもござれ…となってきている事情がある。

「本」ならば、そもそも実際の店舗で立ち読みをちらりとしてみて、その上でほしいな、でも持って帰るには重たいな…となったところでネットを経由して注文していた人はいただろう。それが今や、立ち読みで中身を見る行為自体を、他人の評価に任せ、一気にAmazonで注文する。リアル書店が戦々恐々とせざるを得ない状況がここにある。

 

とはいっても個人的には特に、衣料品はななかな買いづらかった…、昔は。それが今や、衣料品すらもネットでどんどんと買い付け始めている時代。まさに今のシーズンの、マフラーなど、サイズをあまり気にしないものはネット通販初期当時からでも購入していた人はいるかもしれないが、サイズ感が合わなければ、洋服はなかなかむつかしい。ウェストが、袖丈が、いろいろと長さが合わなかったり、色も気に入らなかったりと、好みもある。

しかし、そうして始めたネット通販も実質10年以上もたてば、あの店のサイズ感ならこのサイズでもいいかとなってくるところもあるだろう。そうなれば衣料品であったとしても、どんどんとネット販売で購入していく。

さらに、サイズ感は企業ごとに微妙な違いがあったりして、Mサイズでも、こっちはちょっと小さいけれど、この店はちょうどいいなどあり、結局、ちょうどよかった企業の者は、リピートしがちになってくる。

 

とこうして、なんでもネットで購入する、いわゆるウィンドウショッピングすらも、ブラウズショッピングで事足りる状況に変化してきており、アメリカを中心に?年末商戦がかまびすしい。

 

便利な世の中にはなっている。でも、何を失っているんだろうね。かならず、メリットの裏側があるはずなのだけれど。