興味と年齢

社会人になって数年たつと、最新の音楽事情に疎くなる傾向が見えてくることがある。仕事がだんだんと忙しくなって、娯楽番組としての音楽やラジオ、テレビを見る時間が減るというのがたぶん大きな一因だろう。
であるため、最新のグループの名前がわからなかったり、グループがわかってもメンバーの人数や顔、名前がわからないことはたくさんあるわけだ。

 

だが、そうして一般化できるのだろうか?いや、そもそも興味が別の対象に移っていくことなんて普通にあるだろうに、それをよくある「歳とったねぇ」みたいな年齢を理由にすることは正しい事なのだろうか?

 

曲やアイドルのみではなく、最近ならアニメもそうだ。子供のころからアニメーションが好きで、大学から大人になったとしても、ずっとアニメを見続けている人々がいる。アニメーションが趣味という人々だ。であるからこそ、「今期のアニメはこれがおもしろい」とか、「これはつまらない」とか言う情報には、当たり前だがいつでも詳しかったりする。これが、20代のみならず、30代、40代、50代、60代でもそうなのだ。
世間的にこういう人たちは「オタク」と呼ばれることがあるようだ。だが、趣味の一つ、たまたま興味を持ったのがアニメーションだったというだけだ。

同じように、30代40代50代…で、バンドを趣味にしてずっと「おやじバンド」を組んでいる人がいる。だが対象が違うだけで「オタク」呼ばわりはされなかったりもする。
もちろん、昨今は「オタク」というのが蔑称ではなく、だんだんとある物事に詳しいという意味を持ち始めているのだが。

 

そういうある事に興味があって、それ以外に興味がない、それはもうその人の嗜好にしか過ぎない。たとえアイドルが好きでも、ジャニーズが好きでも、アニメが好きでも、ロックが好きでも、なんでもいいではないか。
逆に言えば、AKBなのかNMBなのかHKTなのか、〇〇坂はどんな坂なのかなんて、それに興味がない人は、「最近のものを知らない」のではなく、そもそも昔からずっとそれに興味がなかったかもしれないのだ。

  

そう、興味は年齢によって、世代によって変わる要因もあるけれど、それ以外ももちろんある。その興味の対象がいつの世代にどれなのかはその人それぞれによって違う。年齢に対して、その年代ではこの対象…に限定できないはずなんですけどね。

…と、先日の知人の集まりで思った次第です。