ばいばい
モノを売りたい人がいて。モノを買いたい人がいて。
いまここに「モノ」がひとつあったとして、それを売りたい人がいる。
欲しい人が何人もいれば、いわゆる競り状態になることもある。欲しい人が、欲しい価格になるまで価格がつりあがる。
でも、何人も欲しいと思った人がいたとしても、競りになったとしても、「売りたい人が売りたい値段」になるかどうかは別の話。いくら数が少なくても、「世間の人がほしい上限」の値段に落ち着くのが競り。それは、今の世間における値段ということになる。
株であろうと、オークションであろうと、「自分が」売りたい時、買いたい時ではなく、「欲している人」が買いたいと思う時、売りたいと思う時がいつかに合わせて市場に出すことで、もっともその価値を高くアピールすることができるのは言うまでもないこと。
もちろん、「誰かがそれを欲している時」は同時に、誰かの一人としての「自分」も欲しいと思っている可能性が高い時であり。逆もまた同じ。
であるなら、売り時とは欲しい時、買い時とは要らない時。
他人と逆の状況を生み出してこそ、利潤を最大に追求できるということ。
そのためには、最も栄えている時こそ大きくなることを自制し、最も世間的に落ち込んでいる時こそかき入れ時、肥やし時。
人の裏を行くからこそ、いろいろと狙えること。
でも、人の裏を行くからこそ、実績もないし、リスクも自分で背負い込まないといけない。誰かがやっているなんてことはありえない。世間にないということは、そういうことなんだよね。