リストラを考える

昨今に限らず、経済が盛り返さない日本においては、あちこちでリストラと称する「人減らし」が横行。リストラの本来の意味「リストラクチャリング」からすると、「(会社)構造の再構成」なので、別に人減らしのみを表しているわけではないのだけれど、まぁ、経済が上向かない現在、人減らし、人件費削減であるからして、正社員をまずは減らして、その分多少の非正規でまかなって…という始末。

 

でも考えても見れば、「人減らし」とはなんと「贅沢」なことか。

そもそも、これから5年、10年先を考えれば、就労人口は明らかに減る。であるがゆえに、仕事ができる人、まともに働ける人を自社につなぎ留めておくこと自体がとても大変になるはずであるにもかかわらず、(今を生き抜くため?には)まずは人を減らすこと。

 

今や公務員という公共サービスにおいてさえ、非正規がいないと回らない状況に。すでにその傾向は見えているけれど、まずは「非正規」から賃金が明らかに上昇していくという事。

昨今の関東一円での様々なアルバイト募集で、時給1000円を切るようなところは、そもそも人が募集できる可能性はどんどんと下がっているのではないだろうか。

 

 

要するに、働いてくれる事を確保する事が大変になるとするなら、そのインセンティブとして、時給をあげるというのは非常に当たり前の対応策。

 

以前も書いた気がするけれど、そもそも「働き方改革」と「働く側にアプローチする」こうした施策では、すぐに変わるわけがなく。力関係として、少なくとも今は、雇う側の方が力が強いわけだから、やるとするなら「働かせ方改革」でなければ、社会そのものが根本的にはそうそう変わらないはず。

ただし、これから労働人口が減れば、働く側のポジションが相対的に高くなる。働き手が働く場所を選べるようになる。その時こそ意識は「働き方改革」になるはずだけれど、たぶんそうなったらそうなったで「働かせ方改革」なんて言い出すような気がしてね。見え見え(笑)