相関、原因、傾向から

原因を探るのと、相関関係を探るのとは、似ているところもあり、でも根本的に違う。であるにもかかわらず、時々混ぜこぜにして話を分からなくする人。

 

原因を探るのは、因果関係を探る事であり、Aが起こることでBが引き起こされるという、原因と結果の関係。

 

他方、相関関係とは、Aと言う傾向がある人は、全く関係がないように見えるBの傾向も見ることができると言う事を見るもの。もちろん、傾向が顕著に出る事には何らかの原因と結果としての結びつきがあることもなくはないけれど、それを探したいということが主要因ではないことが多い。むしろ、データを分析してみたところ、「相関関係」が見つかり、おやっ?もしかしてこれは自分たちが気付いていない「因果関係」があるんじゃないか?と探りはじめてそれが見つかる、というのが良くある流れだろう。

 

言葉と言うのは似ている範疇を表しているものがいくつも出てくる。日本語に限らず、外国語ももちろん。ただ、その言葉の定義している範囲を取り間違えることで、コミュニケーションに齟齬が起きる。勝手に「A」と言う言葉の意味を、自分が使い慣れている範囲で話したとしても、それを耳にした相手が定義している範囲と違えば、その違いこそが「思いのズレの原因」になり得るモノ。だから、言葉や単語は定義の範囲、それが表しているのはココからココまで、ときちんと両者納得の上で使ってこその意思疎通。

 

コミュニケーションって、やり取りしたい情報範囲を決め、そのレイヤーを重ね、そしてそれをどう互いに操作するか?という話に終始するはずなんだけど、意思疎通ができない相手とは、定義から始まっちゃうのがニントモかんとも…。