前例がない、の根っこ

「こうしたいんですが、承認願えますか?」

こう、上司に持っていくと、こういう答えが返ってくることがある。

「いやぁ、前例がないしなぁ」

 

この言葉を聞くとうんざりするわけで。私はもっぱら「分かりました」と、「そこから」そそくさと退散する。
その承認者は、「承認者としての責任」をとる気がない、取るための確認などしたくない…と言っているに等しいからだ。

 

「前例がない」は、「どこかの誰かが前例を作らなけれ」ば、ブレークスルーしない。そして、ブレークした場合、それによる不具合、不利益、不都合が起きたら、その人が責務を負うというのが原則になっているのが通常だからだ。

そして通常、「承認者」や「上司」は、そういう責務を負うがゆえに高いポジションが与えられ、その責務に応じた対価を得ている。が、「前例がない」と言い切るそれらの人々は、それをする気はないという事であり、危険を犯さず大きな対価を得たい物たちだろう。

 

もしも「いやそうではないのだが…」と言い訳するのであるならば、「前例がない以外の理由」をきちんと説明しなければならない。が、それまたたぶんその者たちにとっては、難しかったり、めんどくさいわけだ。だが「それが彼らの仕事」であり、それはやりたくない奴ら。であるがゆえに、結局現場としては、つまらない作業が、つまらない量だけ戻ってくる、モチベーションを下げるという落ちになる。そもそもモチベーションを維持する、上げるのも、そうした上司の責務の一つであるはずなのだが、それすら下げがちになっているという事実。

 

…であるからこそ、今の現場の「上司の役目をはたしていない奴ら」は一掃したほうがいい。えっ?結構いい歳なので、今頃放り出されても路頭に迷う?いや、今までのそのポジションが間違いだったのでしょう?いい思いしすぎじゃないでしょうか?逃げきれると思ってるの?