難しい事ではない

GW後半。今年は休みの並びの関係か、国外よりは国内、遠くよりも近場が好まれているなんていう情報も出ている。

都会に住んでいると、こうした休みの時には「都会から脱出!」とばかりに、車や鉄道が激混みに。また、休みの最終日が近付くと、「都会へ舞い戻らなければっ!」と、今度は都会に流入する方向での車や鉄道が激混みに。

毎日仕事でも満員電車に揺られている方々が多い中、休日でもこうした状況、お疲れ様です。

 

昔に比べれば、高速道路の整備や情報がとりやすくなり、「渋滞」といえども、完全に止まってしまうということに出会うことは、まずなくなったようだ。…がしかし、やっぱり渋滞はつらい。

 

この渋滞に巻き込まれたとき、高速などでの表示を見ながら、みなさん、何を考えるだろう?たとえば、自宅から200Km先の目的地へ行くとき、120Kmのところで渋滞に巻き込まれたとしよう。

 

a)「あぁ、あと80Kmかぁ」 だろうか

b)「やっと120㎞まできたよな」 だろうか

 

そもそも道路標示は、ある場所までの距離を表示していることもあり、多くの方が残りの距離a)を思い浮かべるのではないだろうか。

もしも行くあてのないドライブだったら、b)かもしれない。そもそも目的地がないのだから、「これまで来た道のり」を評価するしか指標がない。後ろ向きにしか指標がない。

 

 

 

人は、目標がうまく立てられれば、そこにやがてたどり着くことができると思っている。たとえそれが壮大すぎる目標だったとしても、それを適度に分解し、少しずつ達成できる目標にブレークダウンすることができれば、その人は、いずれそこにたどり着ける。

会社で仕事をするときでも、勉強で目標を達成するでも、うまい目標を作ることができれば、それをひとつひとつクリアーしていければ、必ずたどり着ける。

大概の大人は子供に向かって「何か目標を持ちなさい」と言うのだけれど、私が知っている大人は、「ちょうどいい目標の立て方」を誰も私には教えてくれなかった。

 

子供であっても、新入社員であっても、(月へ旅行したいとか、大統領になりたい、社長になりたいといった)いきなり大きすぎる目標を立ててみるものもいれば、(朝早く起きられるようになりたいとか、仕事がちゃんとできるようになりたいといった)そこそこ楽にクリアーできそうな目標を立てるものもいる。

前者とは、きちんと話をして、その命題をブレークダウンし、適度な大きさになった時に、その一つ一つに日付を付けてあげればいい。それを繰り返すことで、必ず彼らはできるようになるし、一つずつクリアーしていくことで、達成感を得ながら進むことも可能になるだろう。

 

後者とは、きちんと話をしてそれに日付を付けるとともに、「で、それがクリアーできたら次はどうする?」と質問してみる。たいていその最初の目標はあんがいすぐに達成できるものなので、より大きな目標を聞いてみる。

もしかすると本人の中では、すでに大きな目標をブレークダウンして、その最初の一歩目、二歩目を提示しているだけかもしれない。ということが確認できれば、それはそれでもう十分だ。

 

どちらにしても、きちんと対話してくれる、メンターとなるべき人がいるということ自体が、ほんとうにどれだけ恵まれているという事なのかが、今の私には痛いほどわかる。