大きな夢の扱い方

やりたい事を考えると、すぐに実現できるものは別にして、大きすぎたり、壮大すぎたりして、本当に「夢」としか考えようもないものがあって手が付けられないという人がいる。

そして多くの場合、そうした大きな夢は忘れられ、日常の生活の中に埋没していく。

 

でも時々、そんな夢の扱い方を教えてくれる人もいる。

 

 

単純には、分解して考える、頭の中で考えられる大きさに分解していくという技法を身に着けること。

なんだ、そんなこと誰でもできるだろう…。確かにそうなのだ。が、けっこう誰もが“やれていない”事だったりしないだろうか?

 

まずはなりたい事、漠然とでいい、○○になりたいと考えてみる。

じゃぁそのひとつ前の段階では、どういう状態になっている必要があるのか?その状態がいくつかあるのか?そういう風にして分解していく。

たとえば、「○○大学に入学したい」というなりたい状況があったとしよう。

ではそのひとつ前には?当然ながら、受験に受かっている必要がある。また、入学金、学費が払える必要がある。お金は親御さんに頼る部分があるとして、受験に受かるためには、受験科目のテストの点数の合計が十分に必要となる。

その受験科目の点数、いわゆるむつかしさがどの程度なのか?塾や予備校で研鑽したり、模擬試験で測定したりする。そうして、必要な実力と現状のギャップを分析。

トータルでの点数として○点。各科目ごとに埋めるべき点数として○点。受験科目としての学びの優先度などの戦略を立てる。

 

当たり前のことに見えるけれど、他の事象でも同じことをすればいい。

たとえば、世界一周旅行をしたい。

とすると、空港において、世界周遊チケットとお金、バックパックをもって立っている自分にならなければならない。

そのために必要なのは?パスポート、お金、時間。お金はアルバイトで稼ぎ、時間は学生だから休学でもして。それだけできれば十分?いや、何をしにどこに行くのか?情報や目的は?…といったことを、ひとつひとつ、最後のシーンから逆算して大きなツリーを描いていく。

 

 

子供にだってやろうと思えばできる。ただ、そういう考え方を教えてあげる大人が周りにいるかどうか?抜け漏れがないかチェックの仕方を教えてあげられるかどうか?

そして、そうして日々の活動にまで落とし込んだところで、その子の意識がそれを一つ一つ継続的に潰していくことができるかどうか。それをサポートし続けてあげられるサポーター、伴走者としての親がそばにいられるかどうか、それだけじゃないだろうか。

 

 

これ、考えてみると、プロジェクト運営と同じだったりする。

あまりに大きすぎるプロジェクト、過去にやったことがない、経験がない事であったとしても、分かるところまでを詳細化して、とにかく物事を前に進めていく。わかるようになった時点で、その先の詳細化を進める。

 

そう、大きな夢が夢のままで終わらせるのではなく、夢に近づいていく歩みを進めるスキルを小さい事から身に着けることができれば。