なんでもできる

スマートホンが流行っているらしい。あちこちでみんな、画面をツンツンしながら歩いたり、電車に乗ったりしている。

 

でも時々こんな言葉も聞く。「…って機能、どう使えばいいの?」

 

なんでも一台に入れ込んで全部ひとつで。これで便利に!なんて言うのを売り文句にするし、買う方もそれが便利だと思ってその機器を買う。で、使えるか?というと、けっこう使えない場面が少なくない。

買ったはいいけれど、「切り替えるのが分かりにくい」だの「一緒に使えない」だの、いろいろ文句が出てくる。

 

たくさんの機能が乗っていたとしても、あわてて買わない人もいる。そういう人は、「それらを使うシーン」が数多く想像できていたりすることが多い。あのシーンでは使える。このシーンでも使える。こっちではこうだろう。あれ?ここではどうなるかな?そこで初めて「これこれの時にはどうなります?」と質問することになる。

ここで答えが得られれば、購入する意味がある。答えられない、もしくはそれに対応できていないと、その機器はまず買っても十分に使いきれないものになる。

たまーに、とは言え手にしたい、デザインが素晴らしい、なんていう他の要因で買い込む人もいるけれど、それは使えているというのとはちょっと違う。

 

結局、一台に一つの機能が搭載されていることこそが大きなメリットになることが多い、とは信じられている。それくらい人々は、さまざまなシーンで多くの機器、機能を使っている。そして、それら場面場面で「自分がその時考えたその少し先まわり」を、機器が機能として担ってくれることを期待している。が、それが期待通りにうまく切り替えられるのかどうか。それは機器の成熟度と、ユーザーの成熟度がちょうどマッチした時に、人気に火が付く。

それ以外の時は…というと、 

ま、ドラえもーんってことだったりするんだけどね。