究極のベスト

本当にそのような状態が見つかり、そのためのセッティングが判明し、そのための仕事の進め方が分かり、そして世界が全く変わらないとしたなら、人はもう努力する必要はない。最高の効率で物事が進むということが分かったのだから、それ以上にはなり得ようがない。

 

ただし、それは周りの環境が全く変わらないといった、常識ではありえない特殊な空間においての話であり、普通は、周りも変わっていく。それによって最高の状態というのも必然的に変わっていくから、やはり変わり続けなければならないというのが当然起こりうる話。

 

ただ、ほぼ最高の状況を探し当てたとするなら、普通ならそこからは後は、周りの変化に対応して、微妙な調整をするだけで、最高の状況を維持し続けることができる。それを面白いと思うかどうかはちょっと別の話だけれど。

 

そしていったんそうなってしまったら、そこから外れることはとても「怖い」事になる。なんぜ今がほぼベストな状態なのだから。だからそこから外れることはどの方向に進むにせよ、今よりも悪くなることばかり。ただしもしかすると、その谷を越えた向こうには、今よりも何十倍もより良い状況が待っている可能性もなくはないのだけれど、普通はそんなリスクは取れなくなっている。

 

究極のベストをもとめ、そこに近づくことは普通は難しい。

しかし、いったんそこに近づきつつあることが分かったら、今度はそこにとどまらずに進み続けることのむつかしさと対峙しなければならない。