桜の木の下で

関東地方はまさに桜の見ごろの季節。もしかすると雨で散り始めているところもあるかもしれない。それでもあちこちに植えられた多くの桜を目にしたり、わざわざ○○の桜を見に行ったりして、春のひとときを楽しむ。

 

有名どころの公園なら、人でいっぱい。木の下には、シートを引いて人々が集い、酒に食に話に花を咲かせる。

きっとその場所を取りにいった時にはこういったことだろう

「うわぁ、綺麗に咲いてる!どこがいいどこがいい?」

そうして満開の桜の木の下を陣取り、楽しむ。

 

でも少し考えればわかることだけれど、その真下にいては、なかなかその風情や趣を楽しむのは難しい。もちろん、舞い散る花弁の下にいるのだということは一つの満足感なのかもしれないけれど、眺めて楽しむというものは、少し離れて、その全体を視覚に収めながら見る景色として美しいと思っていることが少なくない。真下からの光景を美しいのだ、と思っているのなら話は別だが。

 

だから、ちょっとすいている公園なら、本当に見栄えの美しい桜の木の下ではなく、その隣の木の下あたりに陣取ることができると、美しい花をめでながら、おいしい食事を楽しめる。

もしも、その美しい木の下に、他のお客がいなければ、という無理難題を除けば。

 

 

まだこの季節は本当は寒い。ちょっと寒の戻りなどがあれば、すぐに11月程度の寒さと同じになる。くれぐれもお気をつけて。