○○、やりましょうか?

指示待ちは使えない。どこでもよく聞く話だ。ただし、誰にでも指示を待たざるを得ない時はある。それは一番初め、最初の時だ。

たとえばその職場に初めて配置されたとき、最初にその作業に従事するとき、誰かからはじめてその作業を引き継ぐとき…、考えれば初めてのタイミングと言うのはいろいろある。この時には、「○○やったほうがいいですか?」などと気を回しすぎるのは(私の経験では)良くない。その職場、作業現場には、それなりのルールがある。最初は相手の言うことを注意深く聞き取り、疑問は質問するものの、聞くこと、素直に従うことがまずは大切だ。

 

その上で、二回目以降は作業を口にすると言い。「この次は○○するんですよね?」「次は○○でよかったでしょうか?」これからすることを口にする。認識している事、確認している事をアピールする。それによって、先輩方は、おっ、分かってるな、次にやる事理解しているな、となるかもしれない。

さらにはそれから数回したころには、「ここ、こうした方がよくないですか?」と、改善提案を出してみるのも手だ。そうした意見が通ることもある。が、通らないこともある。それにはそれなりの理由があるかもしれない。その理由を聞けることが重要だ。また、もしも理由がないとするなら、やってみてもいいかどうか許可を取ってみる。実は理由は“言わない”だけで、実は隠れた理由が存在しているかもしれない。それを嗅ぎ取るのも重要な仕事だ。

 

コミュニケーションと言うと、なにか会話を成り立たせるとか、高度な技術というイメージを持つ人が多いかもしれない。でもそうではないこともある。このように作業一つにおいて、「○○、やりましょうか?」という一言で、次にすることを理解しているかどうか、それが正しいかどうか、場面によって理解しているかどうか、注意事項を促すべきかどうかなど、さまざまに対応がとれたりするきっかけとなる。そのフックを差し出す事、一言述べる事こそが、重要なコミュニケーション。

 

新入社員、早い人ではそろそろ持ち場で仕事が始まったりする頃かもしれない。習ったことを口に出す、まずはこれだけ。一言口に出してみてはどうだろうか?