Point of no return

時間とともに、当時の「普通」が今になって価値を持つことはよくあること。

 

当時の普通、たとえばサザエさんが連載された当時の普通の家庭では、縁側のある戸建ての家など普通だったかもしれない。ドラえもんが連載された当時の遊び場は、近くに広場があって、土管が何本かつみあがっていたりする。二階建ての家に住み、子供部屋がひとつ普通にある家庭、それが普通。クレヨンしんちゃんでさえ、今にしてみれば恵まれた家庭かもしれない。その当時の普通が今は普通なのかどうなのか。

 

そう考えてみれば、日本人は努力をしてより幸せになれているんだろうか?努力すれば…と言いながら、家は小さくなり、住処は高価になりという、個人の資本/資産を徐々に削りながら、過ごしてきていないだろうか?

確かに、便利になったところはある。コンビニが充実し、食べ物は街にあふれ、衣食に関しては、モノにこだわらなければ非常に安くあげられる昨今。

 

でも、個人への押しつけがギリギリまで来てしまい、これ以上下げられないとわかり始めた時、いままでの手法でまわっていた経済の部分においては終焉を迎える。

そこが数%なのか、数十%なのか。そしてだんだんと基礎体力がそがれていくと、もう元には戻れないところを通り過ぎてしまう。