場所取り(ただし…)

秋は行事が多く、運動会を春の5月後半のこの時期に持ってくるという学校が増えた。確かに季節的には大変良い時期。4月が年度始まりの学校において、クラス内部が一体化しているかどうかは別問題かもしれないけれど。

運動会と言えば撮影はお父さんの仕事…。というのも今は昔?すでに撮影機材は肩掛けのビデオデッキから、手のひらの上に乗るハンディタイプのカムコーダーへと移行。それも当初のテープ交換から、ディスク、メモリーカード、ハードディスク、そして内蔵メモリーへと移行する。また昨今では動画撮影も静止画撮影も、普通のカメラかカムコーダー1台でどちらもできるというモノがほとんど。と言うわけで、場所取りのためにお父さんが朝から並ぶ。
三脚を広げると迷惑になるためなどなどいろんなルールがある学校もあるだろう。が、子供の雄姿をより良い形で記録にとどめるために、より良い場所を確保に並ぶ、走る。すでに一部では、脚立を持ち込むことも当然に。完全に「撮影隊」たる機材が並ぶ。
でももしかすると、あと3年もすると、どこかの運動会では何機かの「小型ヘリ」が、上空数mを飛んでいるかもしれない、カメラを搭載して。

ドローンと呼ばれるクアッドコプター(羽が4つついたヘリコプター)が急速に普及し始めている。昔なら放送局でさえヘリをチャーターして撮っていた空撮が、少し前には巨大な扇風機を背負ってパラシュートで飛びながらの撮影も動員し始める(あまちゃんのオープニングとかね)。そして、昔ならいわゆるヘリコプター型のラジコン(これは操縦が難しい)を使った撮影等があったけれど、これが今、クアッドコプター(これは撮影が比較的やさしい)に変わってきている。そして、単体機器としてもさほど高くない/手がだせるレベルにまで落ちてきている。すでにインターネットラジオ局などは、積極的に手を出し始めている。

とすると、少し未来の運動会では、地面の場所取りも依然あるものの、空中での場所取りが起こりかねず。ゴール付近において、徐々に迫りくる子供の雄姿をとらえるクアッドコプターが、ゴール上空に数台浮いていたり。場合によっては空中衝突事故で機材がフィールドに落下なんてのがニュースになる日も、そう遠くはない。

…とすると、そこに搭載されているカメラは、やっぱり目標の動体認識、および動体追尾機能が欲しくなるよね。ま、メーカーの中では当然考えてらっしゃるんでしょうけど。
自動画角調整などをおこなって、適切な構図で、いい感じでズームアップしてくれる画像を撮影するカメラ。そしてそれらを搭載したクアッドコプター。

ただ、まだ滞空時間はバッテリーとの兼ね合いもあり、さほど長くないことを考えると、巨大なバッテリーを抱えてチャージステーションと化したお父さんが、おおきなカバンの中に大量のバッテリーを抱えていたり。

やはりお父さんの仕事はたいへんそう…。