まだまだの市場

インターネットやってます。こうおっしゃっている人でも、単にブックマークされたページを覗くのみ、検索の仕方すら満足に使えないという人がまだいる…というのは不思議ではない。

基本的にネット文化などと言うのは、ここ15年ほどで作り上げられたものであり、それにしたところで「使い方」あたりは学ぶところが増えてきたりしたけれど、「使える環境の作り方」というところはまだまだ個人の学習にゆだねられている部分が少なくない。

ちょうど団塊の世代で、理系出身、キーボードに抵抗なし、失敗を恐れない…とうとうの、いわゆるエンジニア気質的なものがある方なら、興味本位で自分で何とかしてきたかもしれないけれど、同世代で文系、そもそもビデオ予約なんかそれまでやったことがない…という方には、ネット環境を整えるなどと言うのはまず無理だ。

いや、今ネットが使えていると豪語する人においても、単にスマートホンが使えるだけ、という人がかなりの数いるのも事実。企業が描いている、もしくはエンジニアが描いている、家庭内においての便利なスマートホーム…的な環境を作り上げるには、それなりのリテラシー、それなりの知識がなければ使うことはおろか、構築することはかなり難しい。

ここに至る、こうした市場を作り上げるには、機器の進化もそうだが、同時にユーザーのそれなりの進化が期待される。機器さえ成熟すれば使えるようになる、というものではない。
しかし、アプリを作る者も、機器を作る者も、そうしたユーザーの教育という部分においてのビジネスはかなりおざなりに見える。場合によっては「それは多大なコストだ」とさえ言い切る人も見たことがある。

でも本当にコストなんだろうか?そこに魅力を作ることを、最初から放棄しているだけではないだろうか?