共有すべきスパン

仕事をしていて、さぁて、この対応はやるべきかどうか?ということで悩んだことはないだろうか?

今気が付いたそのことに関して変更するのは、結構な労力だ。それにすぐに影響が出る話ではない。できれば今回はこのままで穏便に済ませて、そこは次回以降の対処で何とかしてもらいたい。
しかし、その事実を含めて正直に開示し、それら含めて(厳しいかもしれないが)正直に対処していくことで、もしかすると今後の大きな仕事につながる信頼を勝ち取れるかもしれない。こうした信頼が積み重なってこそ、今後の大きな受注につながるというもの。

しかしこれこそ、その未来に向けての考え方、どのスパンでの最適化を図るか?という戦略と、直にリンクしていく考え方だろう。
その企業とはそもそもそれほどつながりはなく、今回たまたま入ってきた受注であり、今後の大口受注につながりそうな気配はない。と言う事であるなら、それは今回だけのつながりであり、その先を見通したものは、特に考えず、今回だけにおける最適化があり得る。
しかし他方、たまたま入ってきた受注ではあるけれど、今後の大口受注につながるかもしれない顧客の可能性を秘めているとするなら、ここは少し無理をしてでも「いい顔」を見せることによって信頼を勝ち取り、今後のきっかけをつなぎ続けたい。願わくは今後の大口受注へのフックをつけておきたい。となれば、今回はギリギリかもしれないが若干無理をするのもやむを得まい。数年スパンでの商売最適化を優先しようと。

こうした戦略的な位置づけ、商売のスパン、最適化スパンをきちんと共有化していなければ、そもそも「その作業が無駄」なのかどうかは議論の根本が揺らぐ。無駄だと言う前に、どうしてもやらねばならないと言う前に、関係性を評価するスパン/期間をしっかり明確にしておく必要がある。そもそもそういう齟齬があること自体、メンバーの間にしっかりとそうした情報が共有されていない、ということを示唆しているのだから。