正しいことは言わないで…

世の中いろいろ不思議なことがある。

「正しいことを言わないで」と言われることがあるのだ。いろんな覇権争い、現状維持、派閥争い、権力闘争などの匂いがプンプン。

嘘を嘘で塗り固めるという言い回しがある。一つ嘘をつくと、その根源たる理由を成り立たせるために、次の嘘をつかなければならなくなり…と、泥沼に陥る。

それがどんなに面倒なことになっていくかを知っている人は、それを一度経験した人だろう。嘘で塗り固めていくほど大変な作業はなかなか他にはない。

でも正しいこと、本当のことを求められなくなると…、話せなくなる。発言できなくなってくるのだ。

言質を取られまいとする芸能人がよく無言でやり過ごそうとするのもそれだろう。

もっと狡猾な場合、スポットライトを当てられたくない部分以外の本当の部分を、声高に話す、というやり方もある。

なんにせよ、正しいと思えないことを話す…というのは、無口になるか、やたらとそこと関係ないことを話すか、このくらいしか手がない。そしてそれがどれだけ意味を持つかというのは、考えるだけでむなしい時間でもある。

正しいことが話せなくなったら、かなり末期。