伴走者

難しい事を言うつもりはない。自分が競うべき、目標とすべき誰かを見つけた人は、とても強いなということ。

「○○さんのようになりたい」というのは、まさにこのロールモデルだし、具体的な人の名前がなかったとしても「○○の職に就きたい」というのは、このロールモデルの一つだろう。
好敵手だってそうだろう。ライバルというのは、まさに負けじと競い合うことにより、すぐに追いつける、すぐに追いかけられる可能性があるモデルだ。

会社においても、良い上司がいたりすると、あぁ、あの上司のようにやってみよう、真似してみようと言う事が、その人の成長につながったりする。

ゲームの中でも、例えばレースゲームの中で、そのベストスコアをたたき出した過去のプレーヤーの「影」は、とてもよいモデルになる。


しかし何にせよトップに立つと、そうしたモデルの多くは居なくなる。前を走る者はいなくなり、自分で方向も、進路も、距離も、それらすべてを管理しなくてはならなくなってしまう。
そんな時、伴走してくれる好敵手がいる、もしくは、一緒に行ってくれるパートナーがいると、とても心強い。それがどんな種類のパートナーであるにしても、仕事であれ、プライベートであれ、何らかの助言が一つ出るだけで、ふと、目の前の壁が崩れていくことは少なくない。凝り固まった思考を別の観点から打ち破ってくれたり、ちょっと違う扉を開けてくれることで新しい風が吹く。

 

一人でがむしゃらに走るのもいい。けれど、ふと立ち止まって、誰かと一緒に走ってみるのもいいかもしれない。そして、同じ方向に走ってくれる人が見つかれば、そんなに頼もしい事はない。