常識の変遷

今の70歳代より上くらいの世代は、日本の経済成長の波にうまく乗ることができた人が大勢いた世代だろう。働けば給料が上がり、経済が拡大することで潤う。当人も頑張っただろうけれど、頑張るという自分の力と、うまく波に乗るという社会の力の両方が働いた時期。

そんな時期においては、そういう時流に乗ることでうまくわたっていく、当時の常識があっただろう。たとえば一つは家を持つこと。自分の家を買えば、たとえ小さくともそれはやがて資産になり、最初はアパートから、マンション、一軒家へと大きくして行けた時代。

でも今はと言うと、そもそも空家が増え始めていたり、人口が確実に減少し始めていたりと、拡大前提の社会“ではない”状況が始まっているのは、誰もが知っている事。そうなれば当然、以前は常識であったことも、今では効率が悪い/非常識となる内容ももちろん出てくるだろう。いわゆる「前提条件が変わった」ってやつだ。

 

自分たちの親から、自分(親)の常識として、「こうしといた方がいいよ」とか「こうしておきなさい」などと、親切心で諭されることもある。もちろん、先人の知恵として、非常に貴重なアドバイスであることがすくなくないのだけれど、と同時に今の常識で考えると、もうそれは通用しないというアドバイスもある。

まぁ要は、きちんとアドバイスされていることは鵜呑みにせずに、そのまま使えるものはどうして使えるのか、使えないものはどうしてそのまま使うことができないのかを“自分で考え理解する”ということが必要なだけなんですけどね…。

 

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