習ってませーん

学校は、やっていないこと、知らなかったことを学ぶところだ。こうやって、こうやってこうしていくのか…とやり方を学ぶ。黙っていても「こうやっていく」という手順を教えてくれる。それは教える場、教わる場であり、それが主目的だからだ。

 

でも仕事の現場は違う。仕事の現場では、「やらなきゃいけないこと」が山積している。

はい、これやって、これやって、やりかたはこうこう。わからなかったら聞いて。

最少の手間で、やり方を伝え、仕事を押し進める。分からなくて止まっている時「何が分からない?」とか聞いてくれる余裕のある仕事場もなくはないけれど、小さな会社、起業間もないところなどはそんな余裕がない。であるため、仕事が失敗することがヤバイのはもちろん、仕事が止まってしまう事がヤバイ。

 

もちろん、すべてが明確に、こうすれば解けるという課題ばかりではない。だから解き方が分からない問題もある。でもそれは、解かないと前に進めない。力技でも解いて、乗り越えていかないとヤバイ。

 

「僕やったことありませんからぁ。」

「できませーん。」
ぽつーん
ハイ、さよなら。
 
だから、あがく。どうすれば前にすすめられるか、あがく。
とにかく手を動かしたり、いや、手の動かし方すらわからなければ、必死で周りに聞いて回ったり。そんなメンバーが周りにいなければ資料を漁る、本を読む。
必死だ。文字通り、ここで止まれば事業が死んでしまうから。
 
小さい会社では、事業が死ねば会社が死ぬ。
大きな会社では、一つの事業が死んだ程度では会社の死にはつながらないかもしれないが、それでも徐々にやばくなっていく。
 
だから、習ってませーん、で「止まって」はいけない。
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