変化し続ける力

さて、暦の上での連休が明けた。皆さん復帰できそうだろうか?

 

大型連休中に、関東のとあるターミナル駅を訪れた。

常に工事が続いていることで有名なその駅だが、それでも大きく変わった結果がそこにあり、通路が便利になったり、新しい店舗が今風にリニューアルされていて、勢いを感じることができる。それがたぶん関東地方の力のひとつ。ターミナル駅や主要都市同士が競い合い、整備し合い、人々を引き付け続けようとする。

 

少し古くなるけれど、東京駅は新丸ビルが建ち、郵便局がKITTEになり、日本橋側もショッピングゾーンが作り直され、つねに変化し続ける。新しいホテルも近場に林立したり、東京駅自身のステーションホテルが改装されたりする。もちろん2020年のオリンピックは視野に入っているだろう、。

東京駅だけにとどまらず、山手線の駅はすべて、そうしたリニューアル、改築、新築の話が絶えない。新宿は南口にビルが建ち、WOMENがオープン。バスターミナルも整備された。渋谷駅はこの何年もずっと工事が続いている。途中、通路が変わって迷う人も出てきているけれど、それでもよりよく整備しようという力が働く。

大崎駅はここしばらくで、山の手線の内側がすっかりリニューアル整備された。さらに今は少し南東側、大井町側にビルが出来上がって、オープンを待っている状況。

品川駅と田町駅の間には駅ができることが宣言され、それにともなって品川駅も徐々に改装が進む。当然ながらリニアは検討の内だろう。

 

山手線周りのみならず、東京につながる近郊、たとえば千葉、浦安、さいたま、柏、横浜、吉祥寺、川崎などなど、とにかくまた建て替えている、また新装しているという街や駅がほとんど。そして、確かにそうなることで、たいていの場合、整理され、同線がきれいに整えられ、過ごしやすい環境が作られる。
そうなることにより魅力的な駅が出来上がることで、その近郊に人々が集まる。

 

これらサイクルがある適切な期間で回り続けることが、たぶん経済が回り続けるという一つの結果。ただあまりに早いサイクルで回転すると、お金が続かない。だが、遅すぎるサイクルでは、魅力がそがれて人々が他へと出て行ってしまう。そんな変化を継続できずに人々の興味を引き付け続けられない街が、衰退していく街、駅となっていくのだろう。目に見えるようになってからの対処では、あきらかにおそい。
今の地方都市の多くがこれに陥りがちになっているのではないだろうか?特に地方は人口減少の影響を強烈に受けるため、本当は、人々が減る前に、引き付けるために再開発が必要な場所は少なくないはず。だが、それだけの開発をペイするお金も市場も維持しづらく。結果、そうした市場、開発がペイできるのは、たぶん大都市圏、関東圏のみというのが現状なのだろう。

 

だが、変化し続けられなければたぶん滅ぶ。なので止めてはいけないのだ。

逆に言えば、地方であっても、小さな町であっても、その街でペイする範囲で人を引き付けること、経済を回すことを考え、手を打ち続ける、変わり続ける必要があるということ。

その街がもつ、その地域が持つ価値を変えないために、「変わり続けなければならない」。

駅だけのはなし、街だけの話じゃないよね。