勝ち

勝ち組って何ですかね。何が「勝った!」なんでしょう?

人生なんて、明日にはどうなっているか全くわからないもの。

となると、「勝つ入れ物」、いわゆる大企業とか、強いチームに入り込んでしまえばハイ終わり、であればいいだけじゃないのは、もう皆さん良く分かっていることに。たとえ大きな企業であってもつぶれる事態になるというのは何度も見たし、良いチームだっていずれは解散する。…であるが故の「だから一番いい就職先は公務員。絶対につぶれない」なんて言っている人も、確かに、確率的には非常に低いが、とはいえ国が破綻しないとは言い切れない世界。要するに、誰かに、何かに、寄らば大樹…で、自分はヌクヌクの時代ではないという事。

 

もちろん勝つ可能性の高い企業、組織、学校に入ることの大きなメリットはよく分かる。きちんとした育てる理論や育てるルーチンが作られており、それに乗ることでよりよい未来が開けてくる。
だがよく知られている事でもあるが、良い組織、企業に入ったところで、そこになじめない者はいくらでもいる。さらに繰り返しになるけれど、そうした組織が崩壊しないという保証は全くない。

 

…となれば、それに入れなかったとき、そこが壊れたとき、そこから放り出されたときに「自分でどう動きだせるのか」。それを自ら、考え、決断し、動き出す力こそが、本当の生きる力。ひところ言われていたサバイバル力などがそれだろう。

 

いい学校、いい組織に入るために努力することをバカにするつもりはない。が、それも含めて、どうすればいいのかを考え、その一歩を踏み出す力こそが、生きる力。「勝ち組」などというのは、そうして「楽に生きている人のように見える人」を揶揄する言葉であり、「その勝っているポジションに至る力や努力をまったく無視した言葉」であるのが、悲しい事。いや、そこに至る力こそが求められているのでしょ?