タクシーを使う

自動車業界があえいでいる。若者が自動車を持たなくなり始めて久しい。地方都市はともかく、関東近県、その他いわゆる中核都市など、鉄道網が整備されている都市においては、車がなくても生活が十分に満喫できる都市はたくさんあるからだ。ただでさえ安くこき使われている若手世代は、都会の駐車場代、保険料、税金を考えると、とてもマイカーを持つ気分ではないのかもしれない。

 

他方、タクシー業界もあえいでいる。都会は脱サラサラリーマンなどが運転手に転身することもあるけれど、地方ではそうそう人員補充ができないところもある。夜勤も考えるとそれほど楽な商売ではないタクシー運転手という商売も厳しさを増している。

 

であるがゆえに考える。都会ももちろんだが、地方交通において、バス路線が十分に完備されている都市圏はそうはない。となればタクシーを積極的に使いたいところだ。

 

と考えて、自分で車を持つことと、タクシーを使う事を天秤にかけてみたい。

 

東京近郊でマイカーを10年持つとして、(細かい収支は置いておくと)ざっくりと、車両代金(車本体価格)、税金、ガソリン代、保険代、駐車場代くらいだろうか。

車両代は最初に一括で、1回のみ、まぁ300万としてみる。税金は年に一応1回として、諸々あるが8万?x10回(10年分)。ガソリン代は月に(車種にもよるが)1回(月2000km走ったとして、約100Lとすると)1.3万x120回(10年分)、まぁざっくり120万としようか、保険も等級によるが、まぁザクっと4万x10回、駐車場も場所によるが2万x120回。非常に荒い計算だが、300+80+120+40+240=540万

まぁざっと10年で780万、年80万弱、月平均6万円強かかっているということに。

 

で、タクシーで6万円分乗ろうとすると、である。まぁ初乗り500円から700円超まで、いろんなタクシーが出てきているので一概には言えないのだけれど、だいたいチョイ乗りで使うとすると1000円ちょっと。少し距離があると3000円くらいだとすると、いかがだろうか、月に20回タクシーに乗れることになるのだが。

もちろん、その他交通機関の代金、JRや地下鉄代を勘案すると、車の方がより安いという考え方もあるのはわかる。日本の鉄道料金が総じて高いのも理解する。だが、昨今は(特に都会においては)一人世帯も増えている。車を運転することによる事故に遭遇するリスクも、タクシーなら責務を負う必要はない。となると、走り、運転、ドライビング、を楽しみたい人でない限り、特に都会においては、タクシーは、十分にペイするのではないだろうか?月20回、1回3000円程度乗って、ですよ。

 

そもそも、毎週末に必ずタクシーを使ったとしても、20回で車所有とイーブン。そのうえである種のリスク回避もできている。

都会でタクシー、もっと使ってみませんか?