分かる頃には

企業間競争は特に、ある企業が非常に伸びているなどとマスコミが取り上げ始めた時点で、すでに競合企業との差異は非常に大きくなっており、すでにどこも追いつけないほどに差が広がっていることが少なくない。そもそも「マスコミが取り上げている」状況の多くは、目に見えるほどの差異になってはじめて取り上げることが少なくない。余程の先進的なジャーナリストが分析した内容であれば、別の場合もあるのだろうけれど、なかなかそんな事例は起きにくい。

 

であるという事は、「明確な差がついている」とわかるころには、すでに手遅れ、遅すぎる、という事。逆に言えば、差がついているかいないかわからない時点においては、そうした差異はなかなか明確にならない。であるがゆえに、そこで諦めたり、止めてしまったりして、勝っているのか負けているのかわからない…というところで投資を打ち切る、施策を止めると、大きな痛手を被ることはよくある話だ。

ゆえに、頑張り続けざるを得ないのが現状。明確な差が生まれるまでに逃げ切るのがビジネスの鉄則。「分かる頃」には、すでに勝敗すら明確に結論が出せる状況であり、その時期においてはすでに次の勝負が次のステージにおいて始まっているのが普通なのだから。