世界にひとつだけ、の意味

誰かに打ち勝て、トップに立て、と競争させられることに疲れ始めた社会で、もう誰かと競争しても勝てる気がしない…という風潮が出てきて。でも何かを生み出さないといけなくて。生きていくことが辛くて。

 

結果、まだ誰もできていない、私だけの何か、それが「世界にひとつだけ」「あなただけがやっている」という事。だから少なくともそれが見つかった、生み出された瞬間には競争がない、という事。それを探して、それを見つけて、生きていくための生業にしようという、考え方というか、思想というか。

 

でもコレは、言い換えるとするなら、「相対的価値観ではなく、自分自身の、絶対的価値観を意識せよ」という事では?さらに難しいことに、インターネット時代以前…であれば、現実にはどこかに似たようなものがあっても、そうそうかぶったり、バッティングしたりはしない時代だったけれど。でもこのネット時代、ちょっとしたアイデア、スキル、技術、商品、サービス等々の情報は、全世界をあっという間に駆け巡る。

 

生業にするネタと、自分が生き続けるための何かと。一致している人はある意味幸せで。一致しない人でどちらも見つかっていない人が辛い思いをし、どちらか見つかっているけれど、二つが一致してなくて苦しくて。

世界にひとつだけ…とか言われても、(多分特に日本人は)みんなと同じで、あまり乖離したくなくて。

そんな二律背反する事象の中で、悩んでも仕方がないことを悩みながら生きていく。

 

結局、収入問題も、年金問題も、預金問題も、全部これに収斂されていないかなぁ。